2025年5月– date –
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慢性痛は“神経の迷子”かも!
はじめに:原因の見えない“痛み”の正体 筋肉をほぐしても、関節を調整しても、なぜかぶり返す痛み。 「慢性痛」の多くは、筋や骨だけでなく、神経系の“過緊張ループ”によって引き起こされている可能性があります。 そのループの出発点として近年注目されて... -
小脳と視覚機能を疲弊させるのは
はじめに:「使わなさ」が引き起こす“機能的疲労”とは? スポーツ障害やフォームの不調において、「小脳の問題」と言われると病気のように聞こえますが、 実際には、日常生活の中の“使わなさ”によって小脳や視覚機能が機能的に疲弊するケースが非常に多く... -
視覚だけでは見えない──小脳の働きが動作と障害に与える影響
はじめに:視覚と小脳は“動作のセット”で働いている 視覚機能のズレや眼球運動の乱れは、多くの場合「目の問題」として捉えられます。 しかし実際には、その背後にある“小脳の働き”が影響しているケースも多くあります。 小脳は、目の動きや姿勢、バランス... -
見える・動けるをつなぐ──視覚統合トレーニングの評価法と変化の見取り方
なぜ評価が必要か? 第6回では、「目・頭・体幹の分離と再統合」の実践方法を紹介しました。 ただ、トレーニングの効果を“実感”としてだけで終わらせず、 明確に変化を「観察・記録・判断」することが、介入の質を大きく高めます。 そこで今回は、視覚と動... -
“目だけじゃない”視覚トレーニング:フェルデンクライスメソッドレッスンより
はじめに:目を鍛えるとは、体の動きごと整えること 視覚トレーニングというと「目の運動」「眼球筋トレーニング」という印象がありますが、 実際には、目は頭・体幹・空間感覚と常に連動して動くセンサーです。 そこで今回は、フェルデンクライスメソッド... -
視覚神経を“鍛える”とは何をするのか?
視覚機能は鍛えられるのか? 前回までで、視覚には「見る力」以上の複雑な神経制御があることを書きました。 では、それを“どうトレーニングするか”? 「視覚神経を鍛える」というと抽象的ですが、実際は「目的に応じた神経経路を再学習・再連携させること... -
視覚は“見る”だけじゃない──パフォーマンスを支える4つの視覚系統と神経の役割
きっかけ:視力は良いのに、動作がズレる? 選手の中には「視力は問題ないのに、なんだかボールが見えていないような動き」をする人がいる。 捕球でグラブの中に当たらない スイングのタイミングが妙に遅れる パスの受け取りで動き出しがズレる こうした違... -
腓骨筋がパフォーマンスを左右する?
野球選手の繰り返す捻挫から考える足部安定性 はじめに〜選手の“足の硬さ”から見えたこと 先日、普段関わっている高校野球部の選手のコンディションチェックをしていた時のこと。ふと右足の外側(腓骨筋)に触れたとき、妙に張っているのが気になりました... -
投球に生きる“流れ”を掴む道具|インディアンクラブと抜重
はじめに ピッチングにおける「抜重」は、下半身や骨盤だけでなく、上半身・特に肩や腕の動きにも深く関係しています。 最近、私自身が実践・指導の中で非常に効果を感じているのが、「インディアンクラブ(Indian Club)」を使った上肢の抜重トレーニング... -
投球動作における抜重
はじめに 「抜重」という言葉を初めて耳にしたのは、20年以上前、介護技術の講習会に参加していた時のことでした。ドイツから来た講師の方が、実技中に何度も何かを強調して話していて、それを通訳の方が「抜重」と訳していました。正直そのときは、意味も...