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なぜ評価が必要か?
第6回では、「目・頭・体幹の分離と再統合」の実践方法を紹介しました。 ただ、トレーニングの効果を“実感”としてだけで終わらせず、 明確に変化を「観察・記録・判断」することが、介入の質を大きく高めます。
そこで今回は、視覚と動作の統合に関するチェックポイントと、変化の見取り方を整理します。
ベースとなる評価観察ポイント
観察項目 | 観察方法 | 何がわかるか |
---|---|---|
目だけ左右に動かす | 座位または立位で目だけを左右へ | 追視のスムーズさ・左右差・集中の持続性 |
目+頭を同方向へ動かす | ゆっくりと視線と一緒に首を回す | 視覚-頭部協調の滑らかさ・スピードの一致 |
目・頭・体幹の連動 | 上半身全体を一方向へねじる | 視覚と姿勢運動の統合性・可動性 |
目と頭を逆方向へ動かす | 頭を右、目を左へ等 | VORの効き/反射性視線安定/意識との切替力 |
体と目は同方向、頭だけ逆へ | 難易度高。体ごと回して頭を反対へ | 高次協調/タイミング能力/空間的柔軟性 |
変化の見取り方
✅ Before / After 比較例(観察メモ)
トレ前 | トレ後 |
頭と目がバラバラ、タイミングがズレる | 同期が取りやすくなった、視線が先行する |
目を動かすとき、肩も一緒に動いていた | 眼球だけで動かせるようになった |
目と体の連動が硬く、スイングが詰まる | スイングのタイミングと滑らかさが改善 |
✅ 主観的な変化の記録(選手・指導者)
- 「頭の中がスッキリした感じがある」
- 「タイミングが“自然に”合う感覚が出てきた」
- 「視線の先に体が勝手に動くような感じがする」
結論:評価は“再現性”をつくる
評価とは、単に点数をつけるためではなく、 「どこでズレていたのか/どこが変わったのか/次に何をすべきか」を読み解く鍵です。
このプロセスがあることで、トレーニングが“偶然の変化”から“再現できる変化”になります。
面倒ですが、チェックはしたほうがいい!
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