「もっと腹筋鍛えないとダメですよね?」
そう言った高校球児に、私はこう返しました。
「いや、その力みを手放す練習をしてみようか。」
えっt!
目次
レッグレイズは“観察する動き”にもなる
一般的にレッグレイズは、腹筋や股関節を鍛えるエクササイズとして知られています。
けれどInerciseの視点で見ると、それは**自分の身体に気づくための“動きの入り口”**になります。
今回紹介するのは、Inercise版レッグレイズ。
これは「頑張らない・固めない・止めない」動きの中で、動作と感覚を再統合するアプローチです。
Inercise的レッグレイズとは?
✦ 目的:
- 呼吸を止めず、力みすぎずに動く
- 自分の中の“余分な力”や“反応”に気づく
- 腹筋を鍛えるのではなく、整えることを目指す
やり方:シンプルに
- 仰向けで脚を伸ばし、リラックスして寝る
- 腰をマットから浮かせない(押しつけない)
- 呼吸は止めない(吸っても吐いてもOK)
- 両脚を小さな角度で、ゆっくり上げ下げ
- 腹筋を「固める」のではなく、「支えられてる感覚」を探す
- 脚を上げる動作をしなくてもいい。「上げようとする意図」だけでもOK
意識してほしいこと
観察ポイント | なぜ大切? |
---|---|
腰が浮いていないか? | 腰が浮いたら、動きに過剰な力が入っているサイン |
呼吸は止まっていないか? | 止まっていたら、今の負荷は少し重いかもしれない |
腹部の状態は? | 緊張しすぎず、ほんのり膨らんでいるような感じが理想 |
首・腰・ももなど他の部位は? | 「力んでない場所」を探すだけでも、動きの質が変わる |
よくある間違い
間違い(頑張りすぎる) | 声かけ例 |
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脚を高く上げすぎて腰が反る | 「角度は小さくていい。呼吸が続く範囲でやってみて」 |
腹筋に力を込めすぎる | 「支えているだけでいいよ。締めなくてOK」 |
呼吸が止まる | 「息を止めずに動こう。止まったら戻ってOK」 |
この動きの“本当のゴール”は?
「ちゃんとできる」より、
「ちゃんと感じられる」ことの方が価値がある。
Inercise版レッグレイズの目的は、
- 固めるでも
- 鍛えるでもなく
- つながること。
自分の身体の中にある反応やパターンに気づくことから整いが始まり、
その結果として、フォームも安定し、痛みや違和感も変化していきます。
まとめ
このレッグレイズを続けていると、
選手たちが「今、腰が浮いたかも」「呼吸止めてました」と、
自分の身体に気づけるようになってきます。
この「気づく力」は、筋力よりも、技術よりも、
長くプレーを続けるために一番必要な力とも思っています
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